防錆効果はどのくらい持続しますか？

適切に使用され一般的輸出環境（海上輸送）であれば2年以上持続します。
倉庫保管では条件にもよりますが、およそ５年間の防錆効果があります。（防錆効果期間は温度変化、湿度で異なります）

VpCI-126ブルー防錆フィルムの保管で気をつけることは？

直射日光を避け、常温でシールをした密封状態で保管して下さい。
使用した残りは、元の通りにしっかりシール再包装して保管して下さい。

適切な使用とは？

1. 金属製品・ワークの状態の確認
   あらかじめ　梱包の対象となる金属製品がクリーンな、あるいは　適切に処理されていることを確認して下さい。切削粉などの異物は充分に除去して下さい。
2. 金属製品・ワークをVpCI-126ブルー防錆フィルムの中に入れ密封します。
   ＊ 直接手指で金属製品に触れることはできるだけ避けてください。
   ＊ VpCI-126ブルーで密封された空間内において、金属製品・ワークと木材・紙製品を共存させることは　極力避けて下さい。
   VpCI-126ブルーに配合された　特許（PAT.NO. 3,121,489）　ＶｐCI 気化性防錆成分が徐々にフィルムから滲み出し、更に気化したVpCI 成分が密閉空間において濃度の高いところから低いところを求め隅々まで行き渡り（フィックの法則） 金属製品表面に拡散・吸着し、目に見えない、単分子の保護膜を形成し水・酸素・汚れなど錆びの要因から守ります。
3. VpCI を補う必要のある場合もあります。（VpCI-132,エミッター：放散型VpCI）
   VpCI-126ブルーの表面積に比し、梱包対象となる金属製品の表面積が大きい（概ね5-10倍以上）、また気化したVpCI 成分の到達が望みにくい空隙部などには、 防錆シートの追加、また防錆保護容積に応じたVpCI 製品、VpCI-130シリーズ（VpCI-含浸発泡ウレタン）、VpCI エミッター（VpCI-105,VpCI-111）の併用をお勧めします。
4. スプレー、浸漬用　液状気化性防錆もあります。(VpCI-337,VpCI-377, VpCI-325･･･)必要に応じ併せて御利用下さい。
   水性気化性防錆剤(防錆油代替)　Ecoタイプ(植物油系)等の防錆剤、水性で生分解性の切削液もご用意しております。

VpCI-126ブルー防錆フィルム梱包後、密封しなくとも効果があると聞いたのですが？

ヒートシール又はテープで密封することが原則です。　開閉を繰り返しても防錆機能が持続しますが、 閉じた後はテープなどでシール直して下さい。　開封した際、金属製品、ワーク触れる場合も直接手指で触れぬようご注意願います。　また気化性 防錆層が十分に形成されるまで、数時間から２４時間程度要しますので、その間は特に温度変化など結露での腐食発生要因を小さくするよう御配慮下さい。

VpCI ってなんですか？

VpCI は　Vapor phase Corrosion Inhibitorの頭文字をとったものです。そして従来一般的に使われていたＶＣＩに代わる、コーテック社固有の新しい登録商標です。 コーテック社も以前　ＶＣＩを商品名の一部に使っていました。　（例）ＶＣＩ-１２６。　その後VpCI成分がイオン単位で金属製品と強力に結びつき保護防錆する様子を“phase（相）”という言葉で表すことで強調し、現在はVpCI-126ブルーというように　トレードマークを取得しております。　従いＶｐＣＩ はVCI と品質的に同等あるいは、それ以上のものです。　ＶＣ１、VpCl、VpC1、VPCLなどの記載は、仕様書などの転記時のミスである場合があります。

ＭＳＤＳ、ICP/RoHS指令のデータはありますか？

はい。 用途、ご提出先などの情報とともに、お申し付け下さい。

REACH規制について

コーテック社は Practical Chemical Compliance Europe 社 (PCC Europe) を唯一の代行者として任命し、同社は、コーテック社のためにREACH に基づく予備登録について担当し進めています。

PFOS, PFOAについて

ＶｐＣＩ−１２６ブルー防錆フィルムに PFOS,PFOAは 含まれておりません。

VpCI-126ブルー防錆フィルムの半田、めっき、コバルト、光学レンズなどへの影響、使用実績は？

実績があります。事前の十分な試験の上、ご使用願います。

バリア包装は有効ですか？

はい。但し、密閉・密封状態が最後まで持続していることが、必要となります。

乾燥材・防錆油などは併用すべきですか？

VpCI-126ブルー防錆フィルムの適切な使用により、乾燥剤・防錆油 また 真空吸引、窒素/N2ガス置換などの工程などを省くことも可能です。（銅の腐食防止にも優れています）

制御盤・スイッチボックスなどの防錆は？

VpCI-101, 105, 111, などを保護容積などに応じご使用下さい。 高温多湿、海浜地区、船舶内など錆び、腐食が出やすい環境での防食・防錆に効果があります。 保護容積目安がカタログの裏表紙に 記載されていますので御参照下さい。 劣悪環境での使用は弊社までご相談下さい。

その他の液体気化性防錆剤の扱いはありますか？

扱い品目を拡大中ですので、お問い合わせ願います。
米国コーテック社は水性、植物由来成分、生分解性の各種気化性 防錆剤(材)を製造しております。 環境に優しい製品作りをモットーとしております。

酸素・水蒸気バリア性の良い気化性防錆フィルムがあると聞いたのですが？

アルミ+防錆フィルムのラミネートフィルム：CorrLam LDを 扱っており、風力発電機械の輸出用として御使用いただいております。

熱収縮・ヒートシュリンクの気化性防錆フィルムがあると聞いたのですが？

VpCI シュリンク/Shrink，ミルコアシュリンク/MilCorr Shrink、などを扱っています。
海外では、新しい包装・保管形態として急速に普及しつつあります。　日本国内でも大型発電設備、大型産業機械の防錆包装、屋外保管用として実績があります。

幅広・広幅の気化性防錆フィルムがあると聞いたのですが？

3.0M,　6.1M,　最大9.14M幅のものがあります。

CorrTainer　とはなんですか？

段ボール状の防錆梱包材のカートン箱で、防錆性、防湿性を備えながら 再パルプ化可能紙としても再生可能な製品です。 製品・材料等をフィルムで包装せずに防錆梱包することが可能です。

生分解/BIODEGRADABLE 樹脂による防錆フィルムがあると聞いたのですが・・・

はい。 生分解性防錆フィルム、生分解性で帯電防止効果のある防錆フィルムもあります。 又通常の生分解性フィルムを製造しています。

防錆性能は必要ないのですが、永久帯電防止効果のみのフィルムの扱いはありますか？

はい。 コーテック製品ではありませんが、表面固有抵抗値で１０の１２乗レベルのものをご用意しており、 また１０の８乗レベルの低アウトガス・高性能永久帯電防止フィルムの製造・販売も行っております。

MIL規格とは、どのような規格ですか？

Military正式には「Military　Specification（米軍仕様書）」といいます。 米軍(NATOにも準ずる)の厳しい要求に見合った製品や材料、手順やサービに ついて記載された文書であり、世界で認められる代表的な 規格の一つです。
米国製VpCI-126 MILはQualified Products List (QPL) 認定製品リストに登録されております。 （MIL-PRF-22019D）
写真：MIL規格仕様認定書