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「2021年度グッドデザイン賞」受賞容器のファミリーマートにおける展開について

2021年10月25日

伊藤忠プラスチックス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:林英範、以下「伊藤忠プラスチックス」)とアテナ工業株式会社(本社:岐阜県関市、代表取締役社長:下野泰輔)が共同で開発した一体化容器(プラスチック/紙)が、このたび2021年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞しました。一体化容器(プラスチック/紙)は使いやすさと安全性を追求しながら生活シーンに調和するデザインに取り組んだ結果、高く評価されました。当社では今回の受賞を契機に一体化容器(プラスチック/紙)の販売拡大を図るとともに、ものづくりにおけるデザインの活用を積極的に推進し、ブランドイメージの向上に務めてまいります(以上趣旨)。

伊藤忠プラスチックスはこの度一体化容器(プラスチック/紙)の取扱いを、株式会社ファミリーマート(本社:東京都港区、代表取締役社長:細見研介、以下「ファミリーマート」)向けに開始いたします。
11月よりファミリーマートのスープ容器を一体化容器(プラスチック/紙)に順次変更していきます。

昨今、国内外で気候変動に関する動向が注目を浴び、対策が急がれていますが、日本でもこうした動きの中で2050年までに温暖化ガス排出量を実質ゼロとする旨の宣言がされております。こうした中、石油由来プラスチックの使用量削減や、プラスチックから別の素材への切り替えが求められております。

本容器はプラスチックの使用量を削減しつつ、紙素材と組み合わせる事で容器としての機能性と環境への配慮を両立したハイブリッドな製品となります。

容器の特徴

  • 本体内カップは薄いプラスチック素材ですが、紙製スリーブの口元に内カップを装着した宙吊り構造とすることで、紙製スリーブが容器全体の強度を補完します。
  • 本体の紙製スリーブと内カップの間に空気層がある事で、断熱性に優れます。
  • 紙製スリーブは用途に応じて様々な印刷が可能となっており、ユーザーのニーズに応じたデザインを施すことが可能です。
  • 紙製スリーブにはミシン目加工が施されており、廃棄の際はプラスチック製の内カップと分別しやすい構造となっております。
  • 本体の内カップと蓋は本体の内側で嵌る仕様となっており内容物の漏れを抑制します。
  • レーザー加工による多孔弁を有する蓋は、流通段階で虫等の異物混入を防ぎ、レンジ加熱時には効率よく脱気できます。

断熱性

ミシン目加工

レーザー加工による多孔弁

本容器は消費者には器としてだけではなく、廃棄の際には分離分別がしやすい構造が特徴となっております。

ファミリーマートは、2050年度をめどに、オリジナル商品に容器包装の環境配慮型素材使用率を100%とすることを、同社の環境対応方針である『ファミマecoビジョン2050』で宣言しており、当社としてもファミリーマートと共に循環型社会をめざした取り組みを推進してまいります。

伊藤忠プラスチックスは、これまでファミリーマート向けに、フルラップからサイドシュリンク包装の導入や、原材料フィルムの薄肉化、再生PETを原料とした容器の取扱い拡大の検討等により、石油由来プラスチックの使用量の軽減に取り組んでまいりました。今後もコンビニエンスストアや食品メーカーと一体となった食品包材の企画・開発・物流体制の構築を推進するとともに、包装材料用途に限らず広く産業分野の取引先各社とも協力しながら、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

製品名称:一体化容器(プラスチック/紙)

製品概要:プラスチック製内カップと紙製外スリーブを組み合わせた独自設計による環境配慮型容器を開発しました。プラスチック、紙の特長を活かすことで、それぞれの素材の使用量を最小限に抑える事ができます。利用者には取り扱いがしやすく、消費者には容器として機能的に優れているだけではなく、廃棄時にリサイクル用に分離しやすい構造です。

プロデューサー:アテナ工業株式会社 下野泰輔

グッドデザイン賞審査委員による評価コメント:
プラスチックの量を減らしつつ、質感を向上するハイブリッド材質のカップ。倒したりしてもこぼれにくいフタの構造や、紙とプラスチックの素材間に空気層を持たせることによる保温性、カップの縁の口当たりの良さなどの機能性も担保している。捨てやすさに配慮した機構も良い。コロナ禍でテイクアウト需要が激増しているなか、環境に配慮しつつ細部まで高機能なデザインの存在は大変ありがたい。


グッドデザイン賞とは

1957年創設のグッドデザイン商品選定制度を継承する、日本を代表するデザインの評価とプロモーションの活動です。国内外の多くの企業や団体が参加する世界的なデザイン賞として、暮らしの質の向上を図るとともに、社会の課題やテーマの解決にデザインを活かすことを目的に、毎年実施されています。受賞のシンボルである「Gマーク」は優れたデザインの象徴として広く親しまれています。

http://www.g-mark.org/


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