バイオPS食品容器のファミリーマートにおける展開について
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伊藤忠プラスチックス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:林英範、以下「伊藤忠プラスチックス」)は、この度再生可能資源に紐付いたバイオマス割当ポリスチレン(以下「バイオPS」)を利用した食品容器の取扱いを、株式会社ファミリーマート(本社:東京都港区、代表取締役社長:細見研介、以下「ファミリーマート」)向けに開始いたします。
ファミリーマートのパスタ容器の一部をバイオPSを使用した容器に変更し、今後順次アイテムやエリアを拡大する予定です。
- パスタ容器例
昨今、国内外で気候変動に関する動向が注目を浴び、対策が急がれていますが、日本でもこうした動きの中で2030年までに約200万トンのバイオマスプラスチック製品を導入する基本計画が策定されており、また2050年までに温暖化ガス排出量を実質ゼロとする旨の宣言がされております。こうした中、プラスチックの優位性を保ちながら、環境配慮を推し進めることが可能なバイオマスプラスチックへの切り替えが求められております。プラスチックの主原料のひとつであるポリスチレンは、透明性が高く、硬いことが特徴で、食品容器や生活家電、発泡スチロールなど、幅広い用途で活用されていますが、バイオマス原料化の難易度が高く工業化が難しいとされてきました。
本バイオPSは第二世代と言われる農作や食品業界における廃棄物や残留物、また廃食用油など再生可能な原料を利用しており※1
また、ISCC(International Sustainability and Carbon Certification)による第三者独立機関の認証を取得、原料から製品までのトレーサビリティを確保しており、ユーザーからの注目を集めています。
ファミリーマートは、2050年度をめどに、容器包装の環境配慮型素材使用率を100%とすることを、同社の環境対応方針である『ファミマecoビジョン2050』で宣言しており、当社としてもファミリーマートと共に循環型社会をめざした取り組みを推進してまいります。
伊藤忠プラスチックスは、これまでファミリーマート向けに、フルラップからサイドシュリンク包装の導入や、原材料フィルムの薄肉化、再生PETを原料とした容器の取扱い拡大の検討等により、石油由来プラスチックの使用量の軽減に取り組んでまいりました。今後もコンビニエンスストアや食品メーカーと一体となった食品包材の企画・開発・物流体制の構築を推進するとともに、包装材料用途に限らず広く産業分野の取引先各社とも本マスバランスのスキームの浸透を目指し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
※1 マスバランス方式を採用。マスバランス方式とは「原料から製品への加工・流通工程において、ある特性を持った原料(例:バイオマス由来原料)がそうでない原料(例:石油由来原料)と混合される場合に、その特性を持った原料の投入量に応じて、製品の一部に対してその特性の割り当てを行う手法。」(環境省,バイオプラスチック導入ロードマップ,https://www.env.go.jp/content/900534511.pdf)を指します。
以上
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